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注意:このページは山本氏が自分のBBSで行った発言をもとに本サイト管理者が創作したもの。内容を本サイト管理者が支持するものにあらず。(2003.01.06)
「トンデモ本の世界R:戦争論」関連FAQ
「トンデモ本の世界R:戦争論」について寄せられた疑問や反論の中から、よくあるものをまとめてみました。
改稿について
内容について
その他
まず最初に謝っておきます。すみません! あの文章の中では確かに何箇所か大きなミス(自衛隊員の数とか)をしています。それについては何人もの方からご指摘をいただきました。ここで書きはじめると長くなりますので、『トンデモ本の世界R』が文庫化される機会があれば全面的に改稿しようと思っています。
小林氏の主張では「(戦争状態ではない)98年当時の日本で、志願して自衛官になっている若者は平均的ではない」と思われますし、「祖国のために死ぬ覚悟のある(筈の)自衛官」に対する侮辱でもないのでは?
・「R:P12:平均的な姿だって? いったいどんな統計を根拠に、この軽薄な運転手〜を「平均的」などと決め付けるのだ? 今の日本にも祖国のために死ねる者は大勢いるのだ。これは三七万人の自衛官に対する侮辱である。自衛官が全員、戦争がはじまったら逃げ出すつもりだと思っているのか?」
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・「戦争論:P17:戦争が始まったら、まっ先に祖国を捨てて自分だけ助かりたいから、自衛隊に入りたかった……! まさにこれが今の若者の平均的な意識なのだ」
・「戦争論:P360:祖国のために死ぬ覚悟の無い現代の人々など“私民”にすぎない」
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・確かに小林氏の断定にも問題がありますが、小林氏の主張では「(戦争状態ではない)98年当時の日本で、志願して自衛官になっている若者は平均的ではない」と思われますし、「祖国のために死ぬ覚悟のある(筈の)自衛官」に対する侮辱でもないのでは?この論理は間違っています。小林氏は「自衛隊員は『今の若者』に含まない」なんて言っていません。それはあなたの勝手な解釈です。それどころか、
「戦争が始まったら、まっ先に祖国を捨てて自分だけ助かりたいから、自衛隊に入りたかった……! まさにこれが今の若者の平均的な意識なのだ」
この文章は、「自衛隊に入りたい人間=まっ先に祖国を捨てて自分だけ助かりたい奴」というように読めてしまいます。これが自衛隊員に対する侮辱でなくて何ですか?
それに、一人でも祖国を守って死ぬ覚悟のある者がいる以上、「今の日本に祖国ために死ねる者などいない」という断言が間違いであるのは明白です。
小林氏があげた五つの例の内、山本弘が検証しているのは「国際法違反逃亡」のみ。「デタラメを根拠に」とするならば、残りの四つの例も検証して、デタラメかどうか確認しなければなりません。
・「R:P14:どう考えたって両事件(レディバード号事件とパネー号事件)は日本軍のミス以外の何者でもない。こんなデタラメを根拠に、中国人を「ルール無視」「国際法違反」と非難するのだからたまらない」
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・「戦争論:P133:(「便衣兵」「清野作戦」「同胞への略奪・暴行・殺傷」「督戦隊」「国際法違反逃亡」を例にあげて)とにかく支那(中国)軍は何から何までルール無視で周りを惨禍に巻き込む戦術をとるのだ」
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・小林氏があげた五つの例の内、山本弘が検証しているのは「国際法違反逃亡」のみ。「デタラメを根拠に」とするならば、残りの四つの例も検証して、デタラメかどうか確認しなければなりません。この論理も間違いです。文章をよく読んでください。僕は中国人がルール無視をしていないなんてひとことも言っていません(げんにやってます)。日本人だってルール無視をしてるのに中国人だけを非難したり、やってもいないことまで非難するのは変だろ、と言っているだけです。
「戦争論」を良く読めば、少なくとも小林氏の主張する「特攻隊の死亡者数」の違いが理解できた筈ですが…
・「R:P16:さらに目立つのは、日本人の戦争被害が大幅に水増しされていること。『(特攻では)6000人の命が失われた』(実際は約三九〇〇人)、〜どうも小林氏には、祖国の被害を少しでも大きく見せたいという奇妙な願望があるらしい」
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・「戦争論:P81:6000人の命が失われたこの特攻の成果は」
・「戦争論:P359:海軍・陸軍合わせて4000人以上が特攻死したのに、その責任をとった者はほとんどいなかったという。しかし現場で、特攻隊の若者と向かい合った者たちの中には、『責任をとるために』殉死する程の倫理観を示した者たちが多くいたのである」
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・「戦争論」を良く読めば、少なくとも小林氏の主張する「特攻隊の死亡者数」の違いが理解できた筈ですが…理解できないです。「6000人」は単に書き間違いということですか?
「中国兵が同胞の民間人を襲撃して、便衣兵に化けるための衣服を奪う行為」と、「日本兵が戦列から脱落した同胞の兵士から、装備・衣服を奪う行為」を「同じ行為」とするのはかなり問題ですが。
・「R:P18〜P19:一二九ページでは、小林氏は敗走する中国兵が一般市民の服を脱ぎ取る場面を描き、『なんという卑劣さ…!』と憤る。ところがあきれたことに、二七七ページでは、敗走する日本兵が倒れた仲間の服を身ぐるみ剥ぐ場面を描いている。同じ行為でも、日本人がやると『卑劣』ではないのだ!」
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・「戦争論:P129:兵が同胞の一般市民をはぎ取って化ける! なんという卑劣さ…!」
・「戦争論:P276〜P277:敗退期の日本兵の悲惨さなさまは、これはもう筆舌に尽くし難い〜ぬかるみにはまって動けなくなり、雨に打たれるうちに死んでいく者もいる。 だれかが忍び寄って来て、服をはがし靴や装具を盗っていく」
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・「中国兵が同胞の民間人を襲撃して、便衣兵に化けるための衣服を奪う行為」と、「日本兵が戦列から脱落した同胞の兵士から、装備・衣服を奪う行為」を「同じ行為」とするのはかなり問題ですが。どう違うのでしょう? 同じ兵士なら何やってもいいんですか?
誤解を招かないように言っておくと、僕は「人間が極限状況で卑劣な行為に走る」こと自体を非難したいとは思いません。ただ、それなら日本兵だけじゃなく、おびえて敗走する中国兵の心理も理解してやれ、と言いたいだけです。
僕だって同じ状況に置かれたら、生き残るために他人のものを奪うぐらいはします。あなたはどうですか?
「戦争論:P127〜P128」に資料を挙げて引用しているのですが…
・「R:P18:小林氏の資料の選択はかなり偏っていると言わざるを得ない。たとえば、中国人の対日ゲリラの卑劣なやりくちを非難するくだりで、例として挙げるのが『昔見た映画のシーン』だったりするからたまらない。頼むから、まともな資料から引用してくれ」
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・「戦争論:P127〜P128」に資料を挙げて引用しているのですが…僕が述べているのはP.118についてなのに、別の箇所について反論されても困ります。
ついで言うと、P.127〜P.128で小林氏が参考資料にしている大井満『仕組まれた“南京大虐殺”』(展転社)というのは、僕も読みましたが、実にひどい本です。というのもこの著者、『南京戦史』などの資料から引用する際、文章をそのまま書き写すんじゃなく、自分で大幅な脚色を加えるのです! 原文と読み比べてみると、あまりの違いに唖然となります。
このウースン桟橋上陸事件は、『仕組まれた“南京大虐殺”』P.206からの引用ですが、そのさらに引用元は、鈴木明『「南京大虐殺」のまぼろし』(文藝春秋)P.155です。ところが他の箇所で参考資料をきちんと挙げている鈴木氏なのに、ここでは「ちょっとしたエピソードが伝えられている」と書くだけで、引用元を示していません。どうも伝聞を元に書いたようなのですね。実際のウースン桟橋上陸はすさまじい激戦だったそうで、女性たちが小旗を振って上陸部隊を迎えたなんて状況は考えられないそうです。
しかも鈴木氏の描く事件は、小林氏のそれとはかなり違います。(前略)兵士たちは安心して、次々に桟橋に降り立ったが、それまで並んでいた女性たちの姿はたちまちにして消え、次に展開されたのは、中国軍による凄まじい一斉射撃であった。(後略)
ご覧の通り、射撃が開始された際には女性たちの姿はなく、日本兵を攻撃したのは「中国軍」なのです。それが『戦争論』P.128では兵士の姿はなく、女性たちがバリバリと機関銃を撃っています!
大井氏の文章を鈴木氏のそれと比較すると、やはり大幅な脚色がされているうえ、「中国軍」という単語が抜けています。それを読んだ小林氏は、女性たちが機関銃を撃ったと勘違いしてしまったわけです。鈴木→大井→小林という伝言ゲームによって、本来の記述とはかけ離れた内容になってしまったのです。
ちなみに、例のP.133のレディバード号事件・パネー号事件のデタラメな記述も、『仕組まれた“南京大虐殺”』の中の不正確な表現を、小林氏がさらに誤読したことによるものです。
僕が「小林氏の資料の選択はかなり偏っていると言わざるを得ない」「頼むからまともな資料から引用してくれ」と書いたのは、まさにこういうことなのですよ。巻末に挙げてある参考文献の中には『南京戦史』とかもあるのに、なんでわざわざ大井満とか田中正明とか東中野修道とか、問題のある人物の著書から孫引きするかなあ。
何度も言いますが、これら五つの検証は、「戦争論」と「トンデモ本の世界R」の二つの資料でできます。
できれば他の資料も読んでください。ただし、くれぐれも東中野教授の本は信じないようにね(^^;)。